夏のこの時期になると様々なメディアが太平洋戦争を振り返る。
神風や桜花、回天、震洋、マルレなどの特別攻撃隊はたびたび特集またはドラマ化される。
彼らの死の背後に大切な人がいたとしても、その一撃で、数百人の米兵が惨死した。
悲劇のヒーローにするのは簡単だ。でもそれをしてはいけない。
戦争を振り返る意味を明確にすると、それは、日本が辿った歴史を知ることだと思う。
祖国のために死んだ人々や空襲で命を落とした人々の魂を無為にしてしまっては報われない。
でも、彼らを讃えるというわけでもない。ただ忘れないということ。
広島と長崎に原子爆弾が落とされた日に防災無線で、
「今日は原子爆弾が投下された日です。原爆でお亡くなりになられた方々のご冥福をお祈りし、世界平和の実現を願って黙祷を行います。黙祷。」
という放送が流れた。
この言葉を反芻して、無責任でも、世界平和の実現のために出来ることは祈ることしかないと思った。
今や平和という言葉は、正義を振りかざす極端な思想家によるプロパガンダだと思われる。
そう思われないためには、優しさが必要だ。